年齢と共に関節痛・神経痛で悩む方が増えますが、トリガーポイント注射療法をしてくれる『ペイン・クリニック』って、まだまだ身近では ありません。
なので、まずは整形外科でX線撮影をして貰う。画像診断で、手術が必要なほどの変形は無し となれば、処方される痛み止めと湿布で様子を見る。
よく
「整形外科は痛み止めと湿布だけで、何もしてくれないから」
と言って、ウチに来られる方が結構 居るんですが、個人的には複雑な気持ちになります。
実は 私は独立前、整形外科で『みなしPT』として経験を積んでいたんですよ。
整形外科学会専門医の指導下で働く柔道整復師だったので認定講習会の受講資格を満たしていまして、試験に受かると
「理学療法士(PT:Physical Therapist)に準ずる知識と技能を持つ者と”みなし”、医療機関(病院・整形外科)で運動器リハビリテーションを行うことを認める」
とされる制度です。
「相手の凄さを理解できるのも実力のうち」
と言いますが、私にとっては整形外科医が真に そうだと思っています。
整形外科という名称から判る様に、整形外科医って外科系医師なんですよ。
外科手術が本業です。
なので 手術が必要なほどの怪我・変形が無いと、出番が無いんです。
手術が必要のない方や手術後の機能回復は、医師の指示のもと理学療法士 等が行ないます。
一方 理学療法士や、私のような柔道整復師は医師ではないので、手術が必要なほどの大怪我や関節変形には成すすべが無いんです。
「それを 骨を削ったり、完全断裂した腱や靭帯を縫合したり、人工関節を埋め込んだりして何とかしちゃう整形外科医って スゲー!!!!」
ですよ、本当に。
先ほど 医薬品とプラシーボの話で、現代医療を目の敵にし、民間療法に傾倒する人について触れましたが、こういう人と無資格の施術家って相性が良いんですよね。
現代医療に不信感を持つ一方で 民間療法を信じ込む人って、プラシーボ効果的に民間療法の方が改善効果が出やすいです。
非科学的だったとしても・・・
そして 無資格の施術家は正規の学校へ行っていないからか、学歴コンプレックスのある人が一定数いる様で、
「医者が治せない腰痛を治しちゃう俺って凄い」
と 間違った自信をつける。そして、どんどん『勘違い先生』になってしまうんです。
勿論、公的資格のない民間療法家の全般が、そうだとは思ってませんよ!
あくまで一部の人達です。
しかしながら、私は技術の幅を広げる為、整体や カイロプラクティックのセミナーにも行きますが、こういう人を結構 見かけます。